たまに増える雑記

ガジェットとか鉄道関係で書きたいことができたら書きます

情報系学生が目指す国家公務員総合職#3(筆記試験編)

はじめに

色々落ち着いたところで、平成29年度の試験も近づいてきたので連載再開です。ツイートを見ていた人の中には「そういえば修士中退しても大丈夫なの?」と思う方もいるかもしれません。詳しいことについてここで述べるつもりはありませんが、「無事だった」とだけ言っておきます。学部卒で就職する予定の人で「単位が足りなかった」「卒論を提出しなかった」などの場合はどうしようもないので気をつけてくださいね(このケースで翌年も就活して無事クリアしたという人は割とよく聞きますが…)!

さて、前回は試験の申し込みまでを紹介したので、今度はその次の筆記試験について解説します。引き続き、工学区分の試験を受ける前提で話を進めます。

1次試験

1次試験は、マークシートによる多肢選択式です。試験区分によって異なる専門試験(今回は工学)と、全試験区分共通の基礎能力試験から成ります。試験時間と問題数は、次の通りです。

  • 大卒程度試験
    • 専門試験: 9:00 - 12:50 (正味3時間30分)、40問
    • 基礎能力試験: 13:45 - 17:00(正味3時間)、40問
  • 院卒者試験
    • 専門試験: 9:00 - 12:50 (正味3時間30分)、40問
    • 基礎能力試験: 14:25 - 17:00 (正味2時間20分)、30問

問題配布・解答用紙回収などの時間の分、正味の解答時間より多めに時間枠が取られています。見て分かる通り、専門試験は大卒・院卒で全く同じです。基礎能力試験は、大卒の40問のうち10問を削除したものが院卒向けに出題されます。

専門試験

専門試験は、必須問題(工学に関する基礎、20問)と選択問題(20問)から構成されています。問題のレベルは、高校から大学にかけての基礎を復習しておけば十分対応できる程度のもので、7割程度の得点は確保したいところです。自信がある人はノー勉でもいけると思いますが、心配な人でも2, 3ヶ月前から勉強を始めておけば十分です。

必須問題は、概ね高校レベルの数学・物理で構成されています。

選択問題は29科目から4-6科目(20-30問)を選択し、さらにそのうちの任意の20問を解答します。科目の一覧は以下の通りです。

  1. 技術論
  2. 基礎化学
  3. 工学基礎実験
  4. 情報基礎
  5. 電気工学
  6. 電磁気学
  7. 材料力学[機械系]
  8. 流体力学[機械系]
  9. 構造力学(土木)・土木材料・土木施工
  10. 土質力学水理学
  11. 環境工学(土木)・衛生工学
  12. 構造力学(建築)
  13. 建築構造・建築材料・建築施工
  14. 計測工学・制御工学
  15. 情報工学(ハードウェア)
  16. 情報工学(ソフトウェア)
  17. 電子工学
  18. 通信工学
  19. 機械力学
  20. 熱力学・熱機関[機械系]
  21. 土木計画
  22. 建築計画・建築法規・建築設備
  23. 建築史・都市計画
  24. 材料工学(材料科学)
  25. 材料工学(金属材料・無機材料)
  26. 原子力工学原子核放射線
  27. 原子力工学(原子炉・核燃料サイクル
  28. 船舶海洋工学(流体)
  29. 船舶海洋工学(構造)

基本的には自分が大学で勉強していた分野の科目を選択することになります。仮に1科目の問題の中で得意不得意があっても、科目数の条件を満たしている限りは他の科目に逃げることも可能です。例えば、次のようなパターンが考えられます。

  • 電気系・情報系の勉強をしっかりやってきたデバイス系の学生が、情報基礎(4)、電気工学(5)、電磁気学(6)、電子工学(17)を選択して20問全て解答する。保険として情報工学(15, 16)も頭に入れておく。
  • 「電気系のもぐり」で強電系があまり分からない情報系の学生が、情報基礎(4)、電気工学(5)、電磁気学(6)、情報工学(15, 16)を選択する。加えて大学受験の知識を頼りに基礎化学(2)か工学基礎実験(3)のいずれかを選択する。

基礎能力試験

基礎能力試験は、俗に教養試験とも呼ばれるもの。形式は民間就活で利用されるWebテストやSPIに近いものですが、難易度はそれらより高めです。よっぽど要領の良い人でないと時間内に全問解答するのは難しいと思います。半分も得点できれば十分です。基礎能力試験よりは専門試験の方を確実に得点できるように重点的に対策しましょう。

問題構成は以下の通り。院卒では、数的処理・資料の読み取り・時事問題以外の分野で一部の問題が削除されていることがわかります。

分野 問題数(大卒) 問題数(院卒)
国語 4 3
英語 7 5
数的処理 14 14
資料の読み取り 2 2
時事問題 3 3
理科 3 1
社会 7 2

各分野の傾向と対策を紹介します。

  • 国語・英語: いずれも読解・乱文整序・空欄補充の問題が含まれます。論理を見抜き、文章中に書かれていることに忠実に従うほかないでしょう。選択肢に迷ってしまった場合は、悩まずに何か1つを選んで先に進みましょう。
  • 数的処理: 前半は判断推理の問題です。難易度が高く相当の時間を要するので後回しにしましょう。時間が足らなくなってしまったら当てずっぽうに埋めてしまっても構いません。後半には図形・確率の問題や方程式さえ立てれば解ける問題があるので、こちらをしっかり得点できるようにしましょう(それでも難しい方ですが)。
  • 資料の読み取り: 数字が膨大で読み切れないかもしれませんが、できるだけ練習して慣れましょう。こちらも悩んでしまったら適当に選んでください。
  • 時事問題・理科・社会: 本番で何が出るかも分からないので、ここを対策するのはあまりお薦めしません。高校の選択科目の程度の知識でも、中学受験の知識(古すぎるか)でも大丈夫です。分からなければフィーリングで選びましょう。ただ、物理の問題は計算問題ですので、できれば正解したいところです。

2次試験

2次試験は、記述式の筆記試験と人物試験(院卒はさらに政策課題討議試験)から構成されます。ここでは筆記試験のみ取り上げ、人物試験については次の記事に回します。試験時間は次の通りです。

  • 大卒程度試験: 8:50 - 17:20
    • 性格検査: 正味15分
    • 専門試験: 正味3時間30分
    • 政策論文試験: 正味2時間
  • 院卒者試験: 8:50 - 13:20
    • 性格検査: 正味15分
    • 専門試験: 正味3時間30分

実際には本題の試験の前に性格診断があるので、試験終了までの時間が多めに取られています。性格診断は精神科の問診のようなもので、人物試験の参考にするらしいです。民間と同じですね。「毎日のように死にたいと思う」「何事にも気力を感じない」といった設問に「はい」と答えなければ、大丈夫でしょう。

専門試験

専門試験は院試の問題に近いと思ってよいです。1次試験対策をしながら基礎を固め、時々2次試験の問題を解いてみるとよいでしょう。1次試験が終わったら、1次試験の合格発表を待たずに早目に2次試験の対策に入ってください。

2次試験では必須問題はなく、全て選択問題です。科目は1次試験とは異なる部分があり、選択する問題によっても解答方法が変わります(I, II)。I, II間の変更は試験開始後1時間以内で1回のみ認められます。

  • いずれか1科目のみを選んで解答(I): 科目1, 2
  • 任意の2科目を選んで解答(II): 科目3-29

科目名は以下の通りです。

  1. 建築設計
  2. 都市設計
  3. 計測工学
  4. 制御工学 A, B
  5. 情報工学(ハードウェア) A, B
  6. 情報工学(ソフトウェア) A, B
  7. 電磁気学・電気回路
  8. 電気機器
  9. 電力工学
  10. 電子工学
  11. 通信工学
  12. 信頼性工学
  13. 材料力学[機械系]
  14. 機械力学
  15. 流体力学[機械系]
  16. 熱力学・熱機関[機械系]
  17. 航空工学
  18. 構造力学(土木)
  19. 土質力学
  20. 水理学
  21. 土木計画 A, B, C
  22. 環境工学(土木)・衛生工学 A, B
  23. 材料工学(材料科学) A, B
  24. 材料工学(金属材料)
  25. 材料工学(無機材料)
  26. 原子力工学原子核放射線
  27. 原子力工学(原子炉・核燃料サイクル) A, B
  28. 船舶海洋工学(流体) A, B
  29. 船舶海洋工学(構造) A, B

科目名の後にアルファベットを記載しているものがありますが、これは選択問題の番号です。2, 3問ある中で1問を選択して解答します。本番で問題を見比べて解けそうだと思ったのを選ぶのもよいですし、出題範囲が決まっている科目ならば1つの問題に照準を絞って対策しておくのもよいでしょう。

電気系・情報系として選択できそうな科目は、制御工学(4)、情報工学(5, 6)、電磁気学・電気回路(7)、電気機器(8)、電力工学(9)、電子工学(10)、通信工学(11)の辺りでしょうか。各自の得意分野に合わせて選んでください。

また、僕は保険として原子力工学(27B)も対策しました。これは核燃料サイクルに関する問題です。専門の人でないと解けない問題では?と思うかもしれませんが、文章の記述がベースの問題であり、出題されやすい問題もある程度わかるので、ひたすら暗記すれば攻略可能です。決定打となる科目を見つけられない人にとっては勉強してみる価値があるかもしれません(平成28年度で今まで全く出題されていない核燃料の問題が出たのであえなく撤退しましたがね!そういうリスクも考えておきましょう!この時はたまたま易しかったソフトウェアに逃げました)。

分かる範囲で科目ごとの対策を書いておきます。

  • 情報工学(ハードウェア)(5): 年度によって難易度差が激しい科目です。学部レベルの論理回路の勉強(これとか、これ)をしっかりしていれば解けそうな問題が出ることもあれば、プロセッサの研究をしていないと知らなさそうな問題まで、出題の幅は広くなっています。本番で解きやすい問題が出たらラッキー程度に思っておいて、知らない用語を見たら撤退するという方針が安全かと思います。
  • 情報工学(ソフトウェア)(6): こちらも出題範囲が広く、何が出るかが分かりません。ソースコードの穴埋めをするタイプの問題はよく出題されますが、その題材は様々です(二分探索木、最長共通部分列問題、Nクイーン問題、数値計算など)。しかし、ごくたまにソースコードの問題すら出題されないことがあり、リスクを抱えています。他に出たことがある問題としては、ソフトウェアの品質管理、暗号技術、電子メール、論理、オートマトンなどなど…。解ける問題があったら解く感じでいいと思いますが、ハードウェアよりは希望を持ちやすいのではないかなと。
  • 電磁気学・電気回路(7): よくある導体球殻、コイル、コンデンサ、RLC回路、四端子網あたりの問題で安心感のある出題です。アンペールの法則やガウスの法則、鳳-テブナンの定理などをしっかり使えるようにしておけば問題ありません。突如として三相交流が出ることもありますが。
  • 通信工学(11): こちらも出題範囲は広めです。情報源や自己相関関数の問題は比較的やりやすいかと思いますが、モバイルネットワークの問題が出されると取っ付きにくいです。

そして全く意味が分からないのが、TCP/IPの問題がハードウェアでもソフトウェアでも通信工学でも出題されているんですよ。まあ出題頻度は本当にたまにという感じなので、あまり当てにしない方がいいでしょう。

ちなみに環境工学(22)も暗記科目に近い気がするのですが、どうなんでしょうか。誰か試した人はいないでしょうかね…。

政策論文試験

政策に関するたった1行程度のアバウトな設問とともに、資料が3つ(平成27年度の場合)提示されます。資料は日本語だったり英語だったり、文章だったり図表だったりします。設問があまりにも短文なので、資料に書いてある中からそれらしいことを適宜使っていくことになります。論理構成を組み立て、正しい日本語を使えていればそれなりに点はくるはずなので、日本語によほど自信のない人でなければ対策は不要かと思います。僕も無対策でしたが10点満点中9点でした。

まとめ

少なくとも、筆記試験に関してはある程度対策すれば問題なくクリアできることはお分かりいただけたでしょうか。設問は難しいものが含まれているかもしれませんが、超えなくてはならないハードルはそこまで高くありません。大学の勉強の復習だけはしっかりしておきましょう。

次回は人物試験・政策課題討議試験について紹介します。

Huawei Mate 9 1ヶ月使用レビュー

久々の投稿です。途中になっている連載も直に再開します。

機会があって、Huaweiの最新型スマートフォンMate 9を約1ヶ月間お借りして使うことができました。Mate 9は昨年12月に発売され、最近では楽天モバイルで音声SIMセットで安売りされたり、新色ブラックが追加されたりと話題の機種です。 基本的な情報はHuaweiの公式サイトを参照してください。端末細部の観察などは某プレスや某Tmediaあたりの記事、開封の儀を執り行ったブログ記事などに詳しいでしょうから、今回は実際に使用して気づいたことをメインに記述していこうと思います。

なお、この記事はどこからも金が出ていないただの自己満足のメモ帳ですのでご承知おきください。

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端末情報

  • 型番: MHA-L29(国内版)
  • 色: ムーンライトシルバー

使用状況

ファーストインプレッション

  • デカい。こんなの飽きて使わなくなるだろ。家に放置してあるNexus 7みたいに。

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Xperia Z5, iPhone SEと並べてみたところ。画面の下端を合わせています。

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100均でよく売っているプラスチック製スタンドには何とか乗りますが、重いのでよくたわみます。

2013年に発売日購入したNexus 7LTE版。当初は便利に使っていましたが、スマホの方のスペックが上がるにつれて面倒になって使わなくなってきてしまいました。何より一番問題なのがデカすぎて取り回しが悪いこと。無理矢理でもズボンのポケットに入れて運ぶのは辛いです。Androidのアップデートが6.0まであり、癖のないPure Androidとはいえ、この時代にSnapdragon S4 Proはあまりにも型落ち。おまけに発売当初から言われたタッチパネル問題があり有効に使えなかったことや、LTEの対応バンドが少ないことなどもあり、スマホに一本化してしまいました。今では「海外に持っていって最悪盗まれても問題ない端末」として放置するに至ります。

6インチ級のスマホということで言えば、AndroidならヨドバシカメラNexus 6の展示品を見たことはありました。当時の印象としては「大きくて画面に表示できる情報量も多く、タブレットはいらなくなりそう」「でもデカすぎて今の自分にはいらない」という感じだったと記憶しています。また、iPhoneの5.5インチモデルの展示品も暇潰しに見ることが何度かありましたが、画面外にホームボタンがあることも相まって手に余るような印象を受けました。

そんなわけで、約1ヶ月という比較的長期間にわたって使ったとして、そんなにバリバリ活用することはないだろうと踏んでいました。Huawei端末なので本国に情報が送られてるかもしれませんし。冗談です。(盗られて困る機密情報なんて)ないです。

約1ヶ月使ってみて

  • 想像以上にいい。Xperiaが死んだらHuaweiでもいいや。
  • デカいスマホはいい。大きさはこのくらいなら使えば慣れる。

Mate 9自体非常に使い心地の良い端末で、多少の粗があるとはいえここまで好印象を持つとは予想もしていませんでした。正直自分のお金で買っても満足するレベルだと思います。ただ、満足したポイントは「Mate 9が良い」というより「Huaweiが良い」+「大きなスマホが良い」と言った方が近いものに思えました。例えば(今後日本で発売されるとして)Huawei P10 + iPhone 7s Plus(仮)の組合せなら、この要求を満たせるのではないかと感じています。ただ、P10の性能はMate 9より低いらしいんですよね…。

さて、Mate 9のどこが良くてどこが悪いか、詳しく紹介していきます。

詳細なレビュー

持ってて損はないライカ監修カメラ

他社にはない独特の絵作り

カラーセンサーとモノクロセンサーを備えたライカカメラ。好みは分かれるようですが、他社とは一線を画する絵作りです。総評すると「見たままの姿を余計なことをせずに明瞭に写してくれる」感じでしょうか。いくつか作例は載せますが、暗くなりがちな被写体では特に威力を発揮していると思います。逆に、植物の緑などは鮮やかさが少し足りないかなという印象を受けました。そこらで見かけるカメラレビューではどちらかと言うとカメラマンに受けるプロモードが好評のように見えますが、オートでも十分持ち味が出ています。

以下、作例の紹介です。一部では比較用にXperiaiPhoneで同じ被写体を撮影したものも載せています。撮影モードは全てオートです。

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Mate 9 (f/2.2, 1/1321, 3.95mm, ISO 50)

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Xperia Z5 (f/2, 1/2000, 4.23mm, ISO 40)

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iPhone SE (f/2.2, 1/2481, 4.15mm, ISO 25)

松本城。光量があるのでいずれもそれなりに撮れており、好みの問題になりそうです。青空の発色ではiPhoneが際立っているように見えます。Xperiaは広角で風景には強いですね。

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Mate 9 (f/2.2, 1/748, 3.95mm, ISO 50)

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Xperia Z5 (f/2, 1/500, 4.23mm, ISO 40)

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iPhone SE (f/2.2, 1/836, 4.15mm, ISO 25)

東福寺境内。2階部分を見ると、Mate 9では歴史的建造物のディテールが暗くならずに表現できていることがわかると思います。それに対して、他の2台では側に生えている木の緑が濃く表現できています。Xperiaは曇り空が飛びすぎています。

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Mate 9 (f/2.2, 1/459, 3.95mm, ISO 50)

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Xperia Z5 (f/2, 1/800, 4.23mm, ISO 40)

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iPhone SE (f/2.2, 1/674, 4.15mm, ISO 25)

同じく東福寺境内。鮮やかな赤い建物なので、iPhoneが最も得意とする被写体となっています。Mate 9, Xperiaともに日の当たっている部分が白くなっています。

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Mate 9 (f/2.2, 1/60, 3.95mm, ISO 80)

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Xperia Z5 (f/2, 1/64, 4.23mm, ISO 40)

リニア・鉄道館内。iPhoneの作例はありません。暗くなりがちな室内でも、Mate 9は明るく撮れています。人の顔の部分は加工しています。

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Mate 9 (f/2.2, 1/952, 3.95 mm, ISO 50)

仁和寺で補修作業中の建物。逆光になっていますが、意外によく撮れています。

ワイドアパーチャー(背景ぼかし)やモノクロも楽しい

ワイドアパーチャーは、その名の通り絞り値を変える機能です。これで何ができるかというと、一眼レフみたいな背景をぼかした写真が撮影できます。ちょうどいいぼかし具合にするには慣れが必要ですが、楽しいですよ。ただ、安易に使いすぎると飽きるので濫用は禁物。旅行で撮影した石山寺の梅の花の作例を載せておきます。

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また、モノクロセンサーを生かしてか直接モノクロで撮影することも可能であり、ものによっては結構な味が出る写真になります。作例は長野電鉄善光寺下駅で撮ったもの。車両が旧営団3000系なこともあり、昭和の地下鉄を思わせます。

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カメラの起動はややしづらいが、ロック状態からの機能アクセスは豊富

カメラキーは付いていません。そのため、ロック画面からスワイプするか、ロック解除してカメラアプリを起動するか、ボリュームキーの連打でカメラを起動しなければなりません。今回、ボリュームキー連打でのカメラ起動を設定していましたが、寒くて手が思うように動かない時などはうまくいかないことが多かったです。Xperiaのカメラキーの有り難みがよくわかりました。

一方、Xperiaにはできないこととして、ロック状態のままカメラを起動しても、多彩な撮影モードや設定が可能なことがありました。Xperiaの場合、プレミアムおまかせオート以外の設定にするだけでもロック解除をしなければならず、大きな手間です(しかもその間にもたつく)。iPhoneですら撮影モードの変更くらいはできるので、カメラを売りにしたいならソニーは改善した方がいいのでは?と思いました。

高精度の指紋認証

背面カメラ下に装備されている指紋センサーは精度が高く、スリープしていても指を当てるだけでロック解除ができます。背面という位置は人によって相性があるかもしれませんが、センサー自体は中々の優れものです。センサーエリアが細長いために誤認識が多く、湿った手では確実に認証が通らないXperiaの指紋センサーとは段違いだったと思います(XZだと改善しているんでしょうかね?)。

今回は機能をオフにしてしまいましたが、指紋センサーを使って画面のスクロールなどを行える設定も可能です。

デフォルト設定でサクサク・長持ちバッテリー、充電も超高速

最新SoCのKirin 960を搭載し、メモリも4GBあるだけあって、動作に関しては全く問題ありませんでした。また、独自のチューニングのおかげか、スリープ時のバッテリー消費もほとんどありませんでした(一部で言われているカレンダーの暴走には幸いにも遭遇しませんでした)。旅行中にはカメラやブラウジングなどで酷使しましたが、最長で24時間弱は充電無しで耐えました(この時Xperiaの電池もギリギリでしたが…)。付属の充電器は独自の超急速充電SuperChargeに対応しており、帰宅後にあっという間に充電されていきます。少なくとも、Snapdragon 810搭載で、Greenifyを入れないと電池が持たず、さらにスリープ復帰時にもたつきやすいXperiaよりは圧倒的に快適でした。

Huawei独自のEMUIはちょっとお節介、少し慣れが必要かも

設定階層がわかりにくい

素のAndroidに比べると設定画面がかなりカスタマイズされています。そのため、目当ての設定項目を探すのに若干戸惑うかもしれません。例えば、画像に載せていますが、普通なら下の方にあるはずの「言語と入力」「位置情報」「セキュリティ」「印刷」「バックアップとリセット」などの項目が見当たらない!そう思って詳細設定を見ると…ありました!まあこの辺りを利用する頻度は少ないと思うので日常的には支障はないと思いますが、設定漏れに気をつけたいですね。他にも、通常なら「電池(バッテリー)」から行ける電池の最適化を行うアプリ設定も、やり方がわからずじまいでした。

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通知アイコンと背景が同化してしまう

配色(テーマ)設定のあるアプリで白系のテーマを設定すると、ステータスバーで白い通知アイコンと白い背景が同化して見えなくなってしまうことがあります。僕はJustawayで気づきましたが、この他にも2chMateの昼テーマなどで発生するようです(灰テーマを常用しているので気づきませんでした)。

電池消費の通知が多い

何かのアプリを終了させてから暫く操作していると「(アプリ名)は電池を消費しています」という通知が出て、無視するかアプリを終了するかの選択を求められます。ここで無視したり、横スワイプで通知を消したりしたとしても、時間が経つとまた通知が出ます。タスク履歴に残っているだけでも、なぜここまでしつこく聞いてくるんだろう…と思いますが、通知をオフにするなどの解決方法はありません(見つけられませんでした)。現状では構ってあげるしかなさそうです。

付属ケースと画面保護フィルムはつなぎ程度に

付属品には専用ケースが含まれており、また画面には初めからPET製の保護フィルムが貼ってあります。ケース下部にうっすらと"Designed by Huawei"なんてカッコつけて彫ってありますが、所詮はおまけです。端末を保護する範囲も狭く、側面は四隅を除けば剥き出しです。また、1ヶ月使っただけで下の画像のように傷がついてしまいます。保護フィルムも材質でお察しかと思いますがすぐに傷がつきます。というわけで、いいケースやフィルムが見つからないという時のためのつなぎとして使うのが最適かと思います。

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ケースを外せば、本体はこの通り綺麗です(MEID, IMEIが記載されたシールを貼った部分は加工してあります)。

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解像度をうまく設定すればブラウジングは快適

5.9インチの大画面にもかかわらず、初期状態のUIサイズはスマホ向けに設定されており、らくらくホンか?というほど文字が大きすぎます。ごく普通の視力をお持ちの人は解像度設定を変えた方が有効に活用できるでしょう(表示崩れが起こる可能性があるので注意)。設定画面の「画面」→「表示モード」から大中小の3段階で設定できますが、Android 7.0から利用できる「開発者オプション」→「最小幅」で直接数字で指定することも可能です。デフォルトでは360dpという値になっており、今回は5.2インチのXperiaに近い感覚で使うため、360[dp] * (5.9[inch] / 5.2[inch]) ≈ 408[dp]にしました。「画面」→「表示モード」から設定した場合の最小幅は、確認すると以下の通りになっていました。

表示モード 最小幅
360dp
392dp
432dp

大画面のリズムゲームはやりやすい、ただし若干難あり

プレイしやすい画面サイズ

基本的に下手な人間ですが、5.2インチのXperiaの画面でせせこましくやるよりよっぽどやりやすいように思います。指の移動量(特にフリックやスライド操作)が大きくなることを懸念していましたが、それよりも指同士の間隔が適切に保たれること(ぶつかりにくくなります。アケフェス譜面の同時押しでも効きます)、視認性が良くなることが大きかったと感じました。

デレステがシャギる

散々言われていることなので画像も貼りません。MVの画質を求めるなら素直にSnapdragon搭載機でプレイしてくださいとしか言いようがありません。画質を我慢して2D軽量設定でプレイする分には処理落ちなしで快適です。アップデートで改善したかどうかは情報が少ないのでわかりません。

極端に密度の低い譜面で反応しないことがある

ただ、1プレイ100ノーツ前後の低密度譜面や、アウトロで不意打ちを入れてくるような譜面だと反応が遅れたり、反応しなかったりすることがあります(前者はほぼ確実に再現します)。全難易度をフルコン埋めしないと気が済まない人にはお薦めできません。

検証不足の問題点

通知が件数しか出ない(2017/3/14のアップデートで改善されたらしい)

欧州版ROMでは割と前から通知のアイコン表示に対応していたようですが、日本版は3月になって漸くでした(というか何でわざわざ件数しか表示できないようにカスタマイズしようと思ったのか…)。順次配信ということですが、残念ながら返却までに間に合わず体験できませんでした。というわけで検証不足としていますが、今後利用する人は問題ないと思います。

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アップデート後は「アイコン」が加わります。

ロケーション履歴が記録されない?

2chのMate 9スレを見ているとGoogleロケーション履歴が記録されないというレスがいくつかありました。対策をすれば動くらしいです。今回は余計な電池消費を避けるためにXperiaだけでロケーション履歴を使用していたため、未検証となっています。Googleフォトを確認したところでは推定位置情報は付加されていました(最低1台がオンになっていればいいのでしょうかね)。

Bluetoothが勝手にオフになる?接続が切れる?

機器接続には使用しなかったのでわかりませんが、Bluetooth周りは弱いようです。Android 6.0以降で見られる不具合として「Bluetoothが勝手にオフになる、オンにしようとするとフリーズする」というのがありますが、それに加えてワイヤレスイヤホンの使用時に音が途切れる問題があるようです。音楽用には向かないかもしれませんね(aptXも非対応ですし)。

まとめ

はじめに「多少の粗がある」と言いましたが、そのほとんどはHuawei独自のものに起因する事象です。これらにうまく慣れていけば、あるいは力不足の部分を他の端末で補うことができれば、Mate 9は大変良い端末であると思います。

何より、Huaweiに対するアレルギーを払拭できたことと大型スマホに慣れることができたことは今回の大きな収穫だったと思います。というわけで、あとはおサイフケータイ対応さえすれば(少なくともロードマップには入っているようなので)、Xperiaから移ることも視野に入れます。XZまでは欲しいと思いますけどね。

(2016/9/30, 10/2, 10/4)東武12系14系客車甲種輸送・8111Fセイジクリーム団臨撮影記録

久々に撮影記録を投げておきます。 9/28から10/4にかけて行われたJR四国から東武への12系14系客車譲渡回送、および10/2に運行された8111Fセイジクリーム塗装による春日部市民の日記念号を撮影しました。

前回の記事との間にも撮影に行ったことは何度かあったのですが、これらの撮影記録は後々紹介できればと思います。

9/30 秩父鉄道へ向かうも…

Twitter某巨大掲示板などに流れていたスジの通り、12系14系客車は9/28に多度津を発ち、その翌日に熊谷ターミナルに到着しました。噂では9/30に秩父鉄道での輸送が行われるということでした(10/3説もあったのですが、「何日も置いておくわけないだろガセ乙w」といった反応がされているのを見ました)。

これまでの輸送経路上で撮影された写真では相当凝ったヘッドマークが装着されており、是非とも撮りたいと思いました。客車が関東まで来るのは夜でわざわざ出かけるのも苦労しますし、暗くて撮影環境も悪いですから、撮るなら日中に輸送される秩父鉄道しかありませんでした。秩父鉄道は撮ったことがなかったので調べて知ったことですが、甲種輸送は基本的に昼前の8014レというスジで行われるのですね。

もし本当に9/30に行われて撮り逃したということになると後悔しそうなので、撮影を敢行することにしました。10/3は内定式があり、その集合時間の前に撮影に行くのがかなり辛いのもありました。

撮影はネットで調べた限り作例が多かった武州荒木〜新郷間で行うことに。撮影場所北千住から東武に乗り、羽生から秩父鉄道に入りました。しかし、東武線内で情報収集してる時に既に不穏な空気が。「C58 207号機の回送を行うため、今日は甲種輸送は行わない」という情報が引っかかりました。暫くすると、本当にC58は回送されていき、熊谷ターミナルの方でも動きがないということで、9/30の甲種輸送はなしということで確定。少し落胆気味で熊谷ターミナルで留置されている客車を撮ることにしました。この情報を知らないのか、新郷駅で駅撮りしようとしている撮影者が見受けられましたが、「早く伝えてあげるべきなのでは…」と思っていました。

熊谷ターミナルに向かっている間に動きがあり、なんと客車は3+3連に分割されました。6連の姿を撮りたかったのはありますが、3+3連の姿を見られるのも今しかありません。そのまま熊谷ターミナルに向かいました。10/3と10/4の2回に分けて輸送する説が登場し、10/4に撮影チャンスがあるかもしれないと知ったので、「今日は今日で撮るとしてまた行けばいいのでは?」という気持ちにもなってきました。

秩父鉄道からですと、熊谷ターミナルの最寄り駅はひろせ野鳥の森。徒歩で25分ほどかかります。Googleマップで調べると畦道のようなわけのわからない道を誘導されることがあり、またわかりにくい押しボタン式信号機に戸惑うこともありました。

熊谷ターミナルに近づくと、お目当ての姿が見えてきました。熊谷ターミナル上には歩道橋があるのですが、歩道橋を上る前からはっきりと姿を捉えられました。

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歩道橋上には多くの撮影者がいましたが、撮影しにくいことはありませんでした。元々金網が大きいのに加え、所々金網が破られて大きな穴になっているので、十分撮影可能でした。架線がかかる微妙な構図ではありますが、無制限の撮影会場と化していました。

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反対側、籠原方の歩道橋より。

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帰りは秩父鉄道三ヶ尻線の沿線をふらつきながら、籠原駅に向かいました。

10/2 ミステリーでなくなったツアー

これまでツートンカラーだった8111Fが、東武博物館所有になってから初めての塗装変更を行い、人気のセイジクリーム色になりました。それがこの度「春日部市民の日記念号」として運転を行うということが告知され、注目度は非常に高い状態でした。

「ミステリーツアー」を銘打つだけあって、当日のスジは参加者にしか伝えられないことになっていました。トイレ休憩の回数は公開されていたので、スジを推測する人はいたでしょう。それでも本当にこのルートなのかと懐疑することはあったと思います。しかし、某巨大掲示板で運行スジが貼られ、それがTwitterでも拡散される事態に。これを頼りに撮影に向かった撮影者も多かったのではないかと思います。

僕はこのスジがガセだった場合(=東武日光線に向かう場合)を想定して、東武動物公園以南で撮影することにしました。撮影場所に選んだのは、北春日部駅から南へ徒歩数分の陸橋。有名撮影地で、僕自身も以前に撮影したことがあります。ただ、架線柱は沢山入りますし、串パンをいちいち気にするなんでまず無理です。全く串にならなかったらラッキー程度に思わないと、精神衛生上よくないです。

撮影地に1時間ほど前に到着し、先客は1名。十分余裕はありました。一方で、送り込み回送を狙っていると思われる踏切の人は既に何人かちらほら。6連の電車は高頻度で通過するので、練習は結構できました。日光詣スペーシアの作例だけ載せておきます。

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10時20分頃、北春日部駅の留置線に8111Fが停車しているのが確認できました。

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10時30分過ぎに、8111Fは春日部への送り込み回送に入りました。しかし、下り方面には20000型の姿が。画像を見ていただければわかりますが、踏切で多くの撮影者が北春日部駅の方(手前側)を向いていると思います。まさに、8111Fを待ち構えている状況です。調べたところ、この送り込み回送を踏切で待っていた人はギリギリで被るのを回避したようです。

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送り込み回送が終わると、陸橋の方に続々と撮影者が移動してきました。そして、春日部を出発すると言われていた10時42分を過ぎてまもなく、8111Fはやってきました。

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その後、少し待てば普悠瑪塗装のりょうもうが通過するということだったので、待ちましたが、あえなく被り。

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結局、某巨大掲示板Twitterで貼られていたスジは本物だったようで、ツアー主催者の春日部鉄道写真館共同代表、大塚真氏がTwitter上で憤りを見せる場面もありました。某巨大掲示板では大塚氏が嫌いな人が多いのか、この件は喜ばれていました。ツアー催行前にも「旅行業法違反なのでは?」なんて指摘がありましたが、春日部市がバックについているのにそんな適当なことはしないでしょう…。真相はわかりませんが、無用に叩かれている人だなあという印象を受けました。

おまけ。草加に新設された引き上げ線を見てきました。13000系、70000系対応の7連用停止位置目標は置いてありません。

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10/4 リベンジ成功

10/3、内定式後の懇親会を終え、その日の客車の甲種輸送について調べていました。すると、やはり3連ずつに分割された片方が羽生まで輸送されたようです。しかも、羽生に着いてからは81106Fと805Fでサンドされたということで、かなり熱い案件となったようでした。というわけで、迷うことなく残る3連の輸送の撮影を決行。

撮影地は9/30に予定していたのと同じく武州荒木〜新郷間。新郷駅から数分ほど歩いた農道の交差点です。9/30は通過1時間前を目安に向かっていましたが、それでは遅すぎるのではないかということで2時間前目安で向かいました。それでも、撮影地には先客が10名以上。優しい方が多く、平和ではありました。当然、時間を追うごとに撮影者は増えていき、武川方面から追っかけにきた人が来ると顕著でした。最終的には100名以上の撮影者が構える状況でした。車で来て駐車していた撮影者も多く、途中から警察が来て車両を撤去するように呼びかけていました。

撮影場所はGoogleストリートビューで確認したところ雑草が生い茂っており、本当に大丈夫か心配ではありました。実際は雑草は「撮影者によって」刈られており、撮影には問題ありませんでした。この行為が果たしてよいのかはともかくとして…。まあ、某宮◯イプ集団みたいにカンパしないとポアするだなんて言われなかったので良かったです。

途中やってきたヘッドマーク付き車両の作例です。

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本番。

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警察こそいたものの、大事にはならず平和に終わったと思います。

続いて、羽生での連結作業撮影に向かいます。羽生に着くと、先程客車を牽引していたデキ507がいました。

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改札を出て南羽生方へ少し歩き待っていると、もう片方のデキ505が秩父鉄道へ戻っていきました。

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そして踏切に着くと、大勢の撮影者が撮影会をしており、警察が出動して交通整理をしています。事件ではなさそうでした。その踏切で、81106Fと連結した状態の客車を撮影。

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さらに向こうへ歩いていくと、客車の窓に特殊貨物検査票が貼られていました。

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81106Fと客車との連結面。

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踏切とは反対側から。

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その先の踏切まで歩いて反対側に渡ろうとしたところ、805Fが走ってきました。なんとか記録はできました。

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また元の踏切の付近まで戻ってきました。暫く待つと、先程やってきた805Fが近づいてきます。

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連結作業。

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無事に連結されました。

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最後に、81106Fと805Fにサンドされた客車の全景。

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この日は、撮影に際して大きなトラブルは起きませんでした。そこに埼玉県警の大きな働きがあったのは、目に見えて明らかだったと思います。警察の方々、本当にお疲れ様でした。

また、これほどまで情報が錯綜した撮り鉄は生まれて初めてでした。ある意味、楽しかったのではないかと思います。

情報系学生が目指す国家公務員総合職#2(試験概要編)

はじめに

前回、国家公務員総合職を目指す上での全体の流れを紹介しました。説明会やら何やらは省庁ごとに違いますし、毎年の採用担当者によっても異なる場合がありますので、あまり詳しく説明しても仕方ありません。もし何か特筆すべきことがあれば、官庁訪問編で分かる範囲でちらっと書こうかと思います。というわけで、今回からは記事をいくつかに分けて、これを受けないと何も始まらない、国家公務員総合職(国総)試験について解説していけたらと思います。

なお、タイトルにもあるように「情報系学生が目指す」という設定で話を進めますので、「大卒程度試験(工学区分)」「院卒者試験(工学区分)」を受けるという前提とします。僕自身、受験したのは工学区分なので、それ以外のことは分かりません。情報系の中でも「俺は数理系なんだよ!」という人、数理科学・物理・地球科学(数・物・地)区分を受けることになると思いますが、カバーできません。ごめんなさい。

ちなみに、試験区分は以下のようになっています。この他に、実施時期が異なる試験として「院卒者試験(法務区分)」「大卒程度試験(教養区分)」があります。

  • 大卒程度試験
    • 政治・国際
    • 法律
    • 経済
    • 人間科学
    • 工学
    • 数理科学・物理・地球科学
    • 化学・生物・薬学
    • 農業科学・水産
    • 農業農村工学
    • 森林・自然環境
  • 院卒者試験
    • 行政
    • 人間科学
    • 工学
    • 数理科学・物理・地球科学
    • 化学・生物・薬学
    • 農業科学・水産
    • 農業農村工学
    • 森林・自然環境

なお、試験情報については正確性を保証しませんので、必ず大本営からの情報を確認するようにしてください。国家公務員試験採用情報NAVIのこのページ以下が国総の情報です。日時や合格者数、平均点、採点方法など全て掲載されています。この記事でも重要な部分だけ扱おうとは思いますが…。

試験の流れ

試験内容は次のような構成になっています。実際に試験を受ける順番に列挙します。

  • 大卒程度試験
    • 1次試験
      • 専門試験(多肢選択式)
      • 基礎能力試験(多肢選択式)
    • 2次試験
      • 専門試験(記述式)
      • 政策論文試験(記述式)
      • 人物試験
  • 院卒者試験
    • 1次試験
      • 専門試験(多肢選択式)
      • 基礎能力試験(多肢選択式)
    • 2次試験
      • 専門試験(記述式)
      • 人物試験
      • 政策課題討議試験

詳しくは後々の記事で説明しますが、大卒と院卒での違いは、基礎能力試験の問題数と、政策論文か政策課題討議かの2点に尽きます。それ以外は全く同じと考えて差し支えありません。

前回の記事でもおおよその試験の時期については示しましたが、ここで改めて。

僕が合格した平成28年度の院卒者試験の日程は次のようでした。

申し込み: 2016/4/1(金) 9:00 ~ 2016/4/11(月)受信有効
1次試験: 2016/5/22(日) 9:00 ~ 17:00
1次試験合格者発表: 2016/6/7(火) 9:00 ~ 2016/6/13(月) 17:00
2次試験(筆記): 2016/6/19(日) 8:50 ~ 13:20
2次試験(人物・政策課題討議): 2016/7/11(月) ~ 2016/7/15(金)のうち指定する日時
最終合格者発表: 2016/7/29(金) 9:00 ~ 2016/8/4(木) 17:00

また、僕が初めて受験し、不合格だった(この経緯は後々書こうと思いますw)平成27年度の大卒程度試験の日程は次のようでした。

申し込み: 2015/4/1(水) 9:00 ~ 2015/4/8(水)受信有効
1次試験: 2015/5/24(日) 9:00 ~ 17:00
1次試験合格者発表: 2015/6/9(火) 9:00 ~ 2015/6/15(月) 17:00
2次試験(筆記): 2015/6/28(日) 8:50 ~ 17:20
2次試験(人物): 2015/7/2(木) ~ 2015/7/17(金)のうち指定する日時
最終合格者発表: 2015/7/31(金) 9:00 ~ 2015/8/6(木) 17:00

これで大体の感覚は掴めると思います。来年度(平成29年度)は、これらより時期が1ヶ月ほど早まる予定です(3/29追記: 正確な日付に更新しました)

申し込み: 2017/3/31(金) 9:00 ~ 2015/4/10(月)受信有効
1次試験: 2017/4/30(日)
2次試験(筆記): 2017/5/28(日)
2次試験(人物): 2017/5/30(火) ~ 2017/6/16(金)のうち指定する日時
2次試験(人物・政策課題討議): 2017/6/9(金) ~ 2017/6/16(金)のうち指定する日時
最終合格者発表: 2017/6/30(金)

もっと他の年度も知りたい方は、「平成XX年度 国家公務員総合職試験」とかでググれば過去の人事院の報道資料が引っかかりますよ。

配点・採点方法

基本的に、人事院の公表している合格者の決定方法(院卒者)(大卒程度)によります。なんだかよく分からないことをしていそうですが、平均点・標準偏差を用いて難易度差が影響しにくいように調整をかけています。

1次試験では、マークシート方式の問題の正解数がそのまま素点になります。自己採点で簡易的に「専門*1.5 + 基礎能力」(某巨大掲示板より)という式を使うことがありますが、調整が働くためボーダーすれすれの場合には機能しない可能性があります。ちなみに、この式で計算した場合、大卒程度試験での1次試験通過ボーダーは、最もメジャーな法律区分で60点前後(素点単純合計で40点台後半)、工学区分で40点台前半(同35点前後)になります。この点数から、工学区分が法律区分より難易度が低いということが分かります。

2次試験の専門試験は記述式なので、別に配点が定められています。合格点及び平均点等一覧の「3 参考」でまとめられています(これは院卒者試験のリンクですが、大卒程度試験の政治・国際、法律、経済区分の満点も200点です)。工学区分の素点の計算方法が一見よく分からないと思いますが、「科目1又は科目2」とは建築・都市設計の問題であり、1題しか選択できません。この1題を30点満点とし、さらに8倍して素点を240点満点としています。一方、それ以外の問題を解く場合は2題選択可能で、1題200点満点です。これを2題解くと400点満点となり、さらに3/5倍して素点を240点満点に揃えています。1次試験の出来にもよりますが、半分も取れなくても十分受かります。

2次試験の政策論文は10点満点です。基準点は4点です。あまり対策のしようはないと思いますが、ちゃんとした日本語を書けば足切りには掛からないはずです。また、人物試験、政策課題討議試験はA~Dの評価それぞれに得点が定められており、付いた評価に応じた点数が加算されます。ほとんどの人はC評価になります。

最後に、英語試験のスコアの提出があった場合、以上までの得点合計に提出されたスコアに応じて定められた点数(15点 or 25点)が加算されます。ごく僅かな加算ですし、最悪なくても十分受かる点数は取れると思いますが、出すに越したことはないでしょう。

国家公務員採用試験得点計算室で、色々なパターンでシミュレーションしてみるとよいかと思います。

いざ申し込み

国家公務員採用試験インターネット申込みから、申し込み期間内に、手順に従って事前登録、申し込みと進みましょう。まさか忘れる方はいないと思いますが、IDとパスワードの管理をしっかりと。アカウントは1次試験受験票のダウンロードや試験の成績開示に使用します。

必要事項を記入していくだけの簡単なお仕事ですが、引っかかることがあるとすればパソコンの利用環境についてでしょうか。エラーチェックが働くのでちゃんとした環境でないと使えません。WindowsFirefoxがサポートされているだけまだマシですが、Chromeを使っていると思わずXXXX!と叫びたくなってしまいますね。MacSafariを使えばよいので大丈夫ですが、Windowsを消し飛ばしてLinuxFreeBSDだけで生きている方は気をつけてください。

余談ですが、経産省が頑張って作ったRESAS(地域経済分析システム)は逆にChromeでしか動きません。

まとめ

予想外に概要のみで書きすぎたので、ここで一旦切ります。次回は、1次試験について解説したいと思います。

試験にいくつも段階があり、色々とこねくり回して評価することはわかったとは思います。それぞれどの程度を目標に、どう対策すればよいかについて、重点を置けたらと考えています。

情報系学生が目指す国家公務員総合職#1(概要編)

はじめに

先日、僕は就職活動を終えて、国家公務員総合職として某省から内々定を頂くことができました。僕自身の体験が誰かの役に立てばと思い、体験記らしきものを書くことにしました。

情報系の学生でキャリア官僚を目指すのは、人数的な面で言えば珍しい方です。そもそも、情報系はメーカーやIT系企業から引く手数多であり、そちらに関心のある学生がほとんどでしょう。その状況下であえてキャリア官僚の道を選択するというのは、東大法学部や経済学部で最初からキャリア官僚を目指している学生が圧倒的に多いことを考えれば、不利な勢力かもしれません。理系という中で考えても、どちらかというとエネルギー系や農学系の学生の方が多いのではないかと思います。しかし、しっかりと戦略を練れば、情報系の学生がキャリア官僚を目指すことは決して無理ではないですし、場合によっては文系よりも攻めやすい可能性すらあります。その詳細は後々書いていくことから感じてもらえればと思います。そして、「この国を変えたい!」という熱い意志があるのであれば、専攻分野など関係ありません。

この記事では、少しでも多くの人に国家公務員総合職に対して興味を持ってもらえるように、基本的な制度面からしっかりと解説していけたらと思います。

なお、「理系から国家公務員総合職を目指した体験記」としてはいくつか先人が書いていらっしゃるものがあるので、参考にしている部分もあります。僕自身、就職活動中に読んでおり、有用な情報源として役立っていました。ここで紹介するとともに、感謝の意を表します。

yangtaiterrace.hatenablog.com

ikautimituaki.hatenablog.com

基本用語

話を進める上で最も基本的な用語をここで簡単に示しておきます。

  • 総合職事務系(事務官): 主に文系の学生が目指す総合職の区分。キャリア官僚の多くはこれ。
  • 総合職技術系(技官): 主に理系の学生が目指す総合職の区分。
  • 国総(旧国I): 国家公務員総合職の略。平成23年度以前は国家公務員I種と呼ばれていた。ただ単に国総・国Iと呼ぶ時は試験のことを指すことが多い。国総の試験は、国立大学を受験する時に例えればセンター試験に、民間就活に例えれば適性検査に該当する。大卒程度試験と院卒者試験があるが、院卒者試験は受験資格として受験時にM2以上であることが求められる。
  • 官庁訪問: 国総に最終合格した学生が内々定を得るために通る選考プロセス。各省庁に赴き、業務説明や面接を受ける。国総の合格者は「採用候補者名簿」に3年間記載され、この間であれば官庁訪問を行うことができる。
  • 秘書課: 大臣官房秘書課のこと。人事を担当する部署で、ここに採用窓口が置かれている省庁が多い。

事務系とはここが違う

既に理系で国家公務員を目指してきた人にとっては至極当たり前の話ではありますが、初めに言っておくべき極めて重要なことがあります。それは、「事務系とは異なり、予備校に通う必要はない」ということです(もっと言えば事務系で独学の人もいます)。東大法学部の人を見ていると多くがダブルスクールの話をしていたり、大学の最寄り駅には伊◯塾などの広告が出ていたりと、不安に思う要素があるかもしれません。しかし、事務系というのは一般的に言われるいかにもなキャリア官僚であり、多くの学生たちが志望する激戦区です。その中を勝ち残っていくためには、予備校に通わざるを得ないのです。それに対して、技術系は事務系ほど試験は難しくはないですし、採用枠に対して志望者の倍率が高いわけではありません。実際、技術系向けの講座が設置されている予備校などほとんどないでしょうし、技術系で予備校に通っていた人は見たことがありません。よって、民間就活と同様の対策をしつつ、大学のキャリアサポート室などで模擬面接をすれば問題はありません。

予備校に通わないと仲間ができるか心配と思うかもしれませんが、説明会などでよく会うメンツと絡んでいけば自然と仲間ができてきます。また、説明会で知り合った学生経由で、その学生の仲間にまで知り合いの輪を広げていくことも十分可能です。予備校に通っていない学生でも、予備校のゼミには顔を出して仲間を作っていることがあります。仲間ができれば、彼らと集まってファミレスで対策会を開くこともできます(僕自身も官庁訪問の直前期には事務系の学生に混じって参加していました)。彼らは激戦の事務系官庁訪問に向けて入念な対策をしていますから、有用なアドバイスをもらえると思います。逆に理系的な観点から彼らにアドバイスをすれば、Win-Winの関係を築けますね。

あとは、実際に働くようになってからの差は、相当先の話ではありますが「用意されているポストが異なる」ことでしょうか。よく言われるのが「事務次官は事務官・技官が交互になる」などといったものですが、その下の局長・部長クラスでも、どうあがいても技官は局長になれなかったり、逆に技官にしかできない部長ポストがあったりします。この辺りは省庁によって大きく異なりますので、「どうしても俺は事務次官になりたいんだ!」という人はしっかりと情報収集してください。ただ、事務官・技官のいずれにしても、官僚のピラミッドを登りつめるまでにかなり人数が絞られることは念頭に置いておきましょう。

国家公務員総合職志望のタイムスケジュール

国家公務員に限らず、就職活動には目安となるタイミングがあるかと思いますが、ここでは「いつ、何をきっかけに国家公務員を目指し始め、どのような過程を辿るか」に焦点を当てて、いくつかモデルケースを示して解説をしようと思います。

全ケース共通(説明会など)

初めて国家公務員を目指すことになるきっかけになるイベントとして、各省庁のインターンシップがあります。主に夏休みに開催され、いくつかのタームから都合のよいものを選べますので、気になったら試しに申し込んでみるとよいでしょう。多くの場合、大学の窓口を通して申し込めば選考なしで参加することができます。ただ、複数省庁への応募は控えるようにとされているので、省庁選びは慎重に行いましょう。ちなみに、僕は院進学の直前期に某省(内々定先とは異なる)の学内小規模説明会に参加したのがきっかけで国家公務員に興味を持ち、M1でその省のインターンシップに参加しました。

インターンシップで当該省庁に興味を持てたら、あるいは他の省庁が気になり始めたり、インターンシップに参加していなくても気にかかったりしたら、各省庁の説明会や政策シミュレーション(グループディスカッション演習のようなもの。政策ワークショップと呼ぶ省庁も)などに足を運んでみましょう。秋頃から多数開催されますが、2月あたりから参加し始めてもかなりの情報を得られます。実際、僕が内々定を得た某省の説明会に初めて参加したのもその頃でした。ただ、人気省庁の説明会は参加可否が抽選(抽選とは言ってない)で決められることもあります。そのような省庁を志望する場合は、特に早目に行動し、秘書課の人に目をつけてもらえるように努力した方がよいでしょう。

本当に行きたい省庁に対しては、説明会だけではなく職員訪問(OB訪問)も何回か行いましょう。政策メインの説明会では中々聞きづらい仕事の大変さや生活について聞き出すチャンスですし、官庁訪問のシミュレーション的な面もあります。訪問した職員の方は、官庁訪問当日に雑談に付き合ってくれたり、運がよければ面接官として出会ったりすることもあります。職員訪問の申し込み方法は省庁によって異なりますので、メールやFacebook, LINEなどの広報を確認したり、採用担当者に尋ねたりしてください。また、第1次試験合格発表日以降は「接触禁止期間」となり、月数回設けられた例外日を除いて職員の方に直接会うことができなくなりますので、うまく計画してください。接触禁止期間でも、例外日に職員訪問をするためにメールでアポを取るといった行為は問題ありません。

官庁訪問では、最低でも3つの省庁を訪問することができます。本当に行きたい省庁が1つないしは2つだとしても、保険としてあと1つはどこを訪問するか考えておいた方がよいでしょう。そのためにおすすめなのは、霞が関OPENゼミ中央省庁セミナー内閣人事局主催省庁共同説明会本府省合同業務説明会などの合同説明会です(霞が関OPENは合同説明会というより各省庁の説明会が同時開催される感じですが)。本当に目指している省庁の説明を聞くのはもちろんですが、省庁が一同に会しているので「別に本気ではないけど仮に行くとしたら…」という省庁を探すのにも役立ちます。また、省庁・区分によっては説明会で政策テーマなどの詳細に踏み込んだ業務説明を行っていないこともあり、そのような省庁・区分であれば合同説明会で概要をさらっておけば基本的なことは理解できてしまうことがあります。

学部卒で就職する場合

基本的には、事務官を目指す学生と同様のスケジュールになります。タイムチャートにすると以下のようになります。

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秋(平成28年度は9月から11月にかけて)には国総の「教養区分」の試験が行われますが、これは主に事務官を目指す学生が法律・経済などの区分の代わりに受験し、先立って官庁訪問の権利を得るためのものです(少し異なりますが、後述する「既合格者」の事務系版のようなものです)。これにより、翌年に民間就活と並行して国総を受験する必要がなくなり、労力が省けます。ただ、官庁訪問での扱いは事務系となり、法学部などのガチ勢と戦わなければならなくなることを考えれば、教養区分の受験は避けた方が無難でしょう。試験の機会が減ってはしまいますが、最悪の場合でも大学院に進学する手がありますからね。

試験対策に関しては詳しくは別の記事でまとめますが、試験勉強は遅くとも第1次試験の1ヶ月前あたりから始めましょう。民間就活の兼ね合いを考えるともっと早くでもいいかもしれません。平成29年度の場合は4月30日ですので、3月末あたりからになります。最終合格者発表日が6月下旬〜7月上旬ということなので、そのまま院進することを考えて院試勉強をするにもよい時期でしょう。国総向けに勉強したポテンシャルがあるので、院試勉強も捗るかもしれませんね。

修士を中退して就職する場合

割とイレギュラーなケースですが、何人かはいるようです。恐らく学部時代は院進を考えていたのに、学部から院に進学する頃に国家公務員に興味を持ち始めたパターンだと思うので、相当のスピード勝負になるでしょう。また、就職後の扱いも学部卒と同じになるかと思うので、1年のロスが発生することになります。「研究したくない」というよっぽどの強い意志がない限りは、修士卒での就職に向けて情報収集をゆっくりと行った方がよいでしょう。

修士卒で就職する場合

この場合、試験を受けるタイミングとしては2つ考えられます。

1つは、M2で院卒者試験を受験するパターンです。学部卒のケースがそのまま2年ずれたものと考えれば差し支えないです。

もう1つは、B4やM1で大卒程度試験を受験し、M2で官庁訪問をするパターンです。この場合、「既合格者向け官庁訪問」を行うことができます。このメリットとして、次のことが挙げられます。

  • 民間就活と並行して試験勉強の必要がなくなるので、民間就活との両立がしやすくなる
  • 民間就活の内々定解禁と同時期に官庁訪問ができるため、就活の長期化を防げる
  • 仮に不合格だったとしても、翌年以降の試験のための練習と捉えることができる

逆に、デメリットとしては初任給が学部卒と同じになってしまうことがありますが、これは昇級時に修士卒に揃えられるので、しばらくの辛抱といったところでしょうか。

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まとめ

今回の記事では、情報系の学生が国家公務員総合職を目指す上で必要な基礎知識や全体の流れについて解説しました。次回以降、国総の試験攻略や官庁訪問対策について紹介できればと思っています。

(2016/1/25)渋谷ヒカリエ号4110F有楽町線運用・メトロ10103F8連化撮影記録

前回の投稿に引き続き、取り込みしていなかった画像を取り込んだので投稿します。この日は東急の渋谷ヒカリエ号4110Fが有楽町線の運用に入り、普段は見られない新木場表示が撮影できること、また前回(1/17)には運用に入っておらず撮れなかったメトロ10103F(8両編成)も運用に就いているということで、急遽カメラを持ちだして撮影に行きました。 f:id:tozaiuser:20160207221104j:plain

渋谷ヒカリエ

この日の4110Fの運用は、有楽町線和光市で折り返したり、あるいは西武線に入ったりでした。僕が撮影に向かった時は西武線を走っていましたが、練馬から先に行くと間に合わない可能性があり、撮るなら再び地下から出るのを待たざるを得ない状況になります。そこで、今回は撮影地としてはベストとは言えませんが、ミスするよりはよいということで練馬を選びました。

ここは、緩行線・急行線のどちらから入線するか、また池袋方面・地下鉄線方面のどちらに入線するかで様々な構図となります。4110F以外にもいくつか撮れたものを載せておきます。ただし、編成全体を収めるということであれば難しいです。

急行線→池袋方面。見た目はそれなりに綺麗ですが8両でも収まりません。 f:id:tozaiuser:20160207220851j:plain

急行線→地下鉄線方面。正面メインの構図。編成最後尾は8両でなければ映りません。 f:id:tozaiuser:20160207220920j:plain

緩行線→地下鉄線方面。4110Fはこのパターンになりました。渡り線を渡っているところで非常に気持ち悪い構図ですが、超望遠で渡り線に差し掛かる前にシャッターを切るのも手かもしれません(この画像はトリミングしています)。それ以降は、完全に正面だけの構図になります。不慣れな場所なので下りと被るリスクを考えて上りホームで撮影したのですが、このパターンでは下りホームからの方が普通の写真が撮れると思います。まあ、急行線から来ると思っていたら間違えたというのもありますが。 f:id:tozaiuser:20160207220935j:plain f:id:tozaiuser:20160207220954j:plain

緩行線→池袋方面は確か暗殺教室ラッピングの車両が来た気がするのですが、急行線からの電車と間髪おかずに入線してきたので撮れていません。

メトロ10103F

こちらは和光市駅で撮ることにしました。4110Fに限らず、非常に代走が多かったです。いくつか掲げておきます。 f:id:tozaiuser:20160207221423j:plain f:id:tozaiuser:20160207221505j:plain f:id:tozaiuser:20160207221447j:plain

肝心の10103Fを待っていたのですが、気が抜けて到着時刻を忘れていたら撮り忘れました(笑) f:id:tozaiuser:20160207222109j:plain

仕方ないので出庫してくる電車を狙うことに。しかし、ここは撮影環境としてはあまりよくないです。シャッターを切るポイントによって暗かったり、障害物があったり、東上線から直通してくる電車は編成は入りますがくねくねしています。また、出庫の際に向かって左側の線路から出てくると編成が入りません。10103Fは待機している後発電車を避けるように転線したのでこのケースになってしまいました。残念。 f:id:tozaiuser:20160207222213j:plain f:id:tozaiuser:20160207222159j:plain f:id:tozaiuser:20160207222127j:plain f:id:tozaiuser:20160207222230j:plain

(2016/1/17)東急東横線・池多摩撮影記録

カメラからの画像の取り込みを暫く怠っていたので、遅れての投稿になります。 この時何本か見られた東急5050系4000番台やメトロ10000系の8連化があったので、東急東横線都立大学3号踏切にて撮影を行いました。また、そのついでで、約9年ぶりに東急池上線多摩川線も撮影しました。

東急東横線

とは言っても、この日は東急4106F以外は全て運用に入っていないので、目当てが来ない中同じような車両を延々と撮影することに。非常につまらない。一応、既に「Fライナー」対応表示がいくつか目撃されていた頃なので、Fの表示がない特急がいくつか撮れたのはよかったと思いますが。

撮影環境に関しては、時々往来する車にさえ気をつければある程度安定して撮りやすい場所です。しかし、特に上り(渋谷方面)の電車の撮影にはかなりの望遠が必要。カメラはレンズ取付式カメラとしてはコンパクトなNIKON 1を使用していますが、その付属望遠レンズ(1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6 - 概要 | レンズ | ニコンイメージング)では、上り電車の撮影には全然足りません。下りは何とかいけます。ここに掲載しているものは取り込み後にトリミングしています。

最後に貴重な東武車運用を撮影して池多摩の方に移動しようとしたのですが、下りの特急と被りました。無念。

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東急池上線多摩川

多摩川駅を降りてすぐのところにある踏切での撮影。30分で多摩川線を走っている全ての編成が網羅できます。また、全ての電車が同じホームに発着することからも安定して撮影可能です。ただ、多摩川駅に入ってくる電車は渡り線を渡っている時にシャッターを切らないと車両の裏にワイヤーロープが被ります。そのため、編成が真っ直ぐにならずうまく構図がはまらない感覚でした。多摩川駅から発車する電車は意外にスピードが出ていますが、アウトカーブの構図で綺麗に撮ることができます。 また、池上線の方でもいくつか駅撮りをしました。

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